学びの森2008秋: 2008年10月アーカイブ

 今日が、2回目です。「成城学びの森・オープンカレッジ」で斎藤由香さんの講演会と重なっていたので、出席者が減ってしまうかと心配したのですが、そうしたこともなく、無事に開始しました。

 今日から、これまでと同様に、多摩美の永井由美子先生にもご協力いただけることになりました。

 今日は、それぞれのメンバーが持ってきた思い出のモノについての話をしました。
 手伝いをしてくれる学生の一人が、小学校の時に担任の先生と書いていた交換日記の思い出を話してくれました。やりたいことがあったけど尻込みしていた彼女を後ろから押して、支えてくれた先生のことが今でも大好きだと言うことでした。

 他の皆さんからもさまざまなお話を伺いました。

 今回は、こうした話をしている場面や活動している場面についても、記録にとって、活動記録として皆様にお渡ししたいと考えております。(学生の一人にカメラマンをやってもらいました。もちろん、個人情報の取扱については注意するつもりです。)

 次回からは、ワークショップも含めて作業が始まります。今回は、かるたを作ろうと考えています。カルタというとちょっと子どもっぽいと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

 お話ししたように、今は、デジカメ、ビデオ、メール、ICレコーダなど、私たちが記録をとるための手段は膨大にあります。それをそのまま保存しておこうとしたら、いったいどれだけになるのか。旅行の記録、運動会の記録のビデオをとっても、それが二度と見返されることがないのは、時間がかかりすぎるからです。私たちにとって、再度見るに値する「記録」とするためには、ましてや「記憶」とするためには、何らかの形での「編集」が必須となります。

 その「編集」として私たちはこれまでの学びの森ではいくつかのやり方を試みてきました。最初は、「成城という街」に注目しました。場所で限定したのです。
 次は、「8枚の写真」にまとめ、それぞれにコメントを付け、蛇腹式の本にしました。
 3回目の昨年の春の時には、「時間軸」に着目しました。

 今回は、カルタという形にすることによって、写真と文字の両方に重きを置きたいと思っています。さらにカルタにしたのには次のような理由があります。

 思い出をどのように「編集」するか、を考えるときにもっとも重要なのは、それを誰に向けて何のために語るかということを考えることです。いわばコミュニケーションとしての思い出を位置づけるということです。
 
 今回も多くのかたが、たくさん撮った写真やビデオをどのように整理するかを学びたいということを語っておられました。なぜ整理したいのでしょうか。単に押し入れに入れるためではないでしょう。
 本当に整理するためには、誰かに向けてそれを語るということを考える必要があります。

 カルタは、普通一人では遊びません。詠み人がいて、カードを取る人がいてゲームが成立します。ですから、かるた遊びにはコミュニケーションがそもそも含まれています。
 また、今回は、いろはがるたのすべてのカードを作っていただこうとは考えておりません。それは、全6回の学びの森では不可能でしょう。そのうちの数枚(たとえば、5枚程度)を作って家に持ち帰って欲しいのです。そして家族や友だちに見せて、その後から少しずつカルタの枚数を増やしていただけたら、と思っています。そこで発生するコミュニケーションこそを私たちは期待したいと思っています。

 ということで、次回までにご用意いただきたいこと。

 数枚程度の写真、そしてそれに付ける言葉(和歌のような洗練された物である必要は有りません)の案 もちろん、完成している必要はありません。次回の時に少しずつ考えていきましょう。素材をお持ち下さい。写真でもよいですし、メモリカード(USBメモリー、SDカードなど)でも結構です。

 なお、「思い出をまとめる」で出てきた私の原稿というのは、これのことですね。たしかに、「思い出をまとめる」で検索すると出てきます・・・ 昨年、成城大学で開催した日本認知科学会という学会での発表資料でした。

 今日(2008.10.11)から、2008年秋の「学びの森」が始まりました。2006年からの学びの森で、今回が5回目ということになります。
 今回は、私のゼミの学生2名が参加してくれているので、これまでとはまた違った形の活動ができるのではないかと期待しています。

 今後も活動報告をここに(個人が特定されない形で)掲載していきたいと考えています。



「記憶と記録の間から: 思い出を記録するワークショップ」

■ 講義内容
私たちの日常を記録する道具はたくさんあります。デジカメ、ビデオカメラ、パソコン、メール、インターネット。しかし、そのデータがそのまま記憶になるわけではありません。また、記録として使えるかどうかもわかりません。本講義では、自分自身のデータをどのように思い出のカタチにしていくかを考えます。(6回の内、3回はパソコンを使った無料のワークショップを開催します)

■ 各回テーマ
(1)思い出を記録に残すとはどういうことかについて考えます
(2)何を語るかを考えましょう
(3)カタチにする作業(1)
(4)カタチにする作業(2)
(5)カタチにする作業(3)
(6)一連の作業を振り返ります


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